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頭上ではひとつの大きな星が悠然とすべてを見下ろしていた。

星は大きく,空の大部分を占拠していた。

地平は荒涼とした大地の果てで幽かにくすんでいた。

遥か眼下の地平から、冷たく凍った空気が吹きあがった。

しんしんとふる雪は、空気の塊とぶつかり散開した。

その風は、少女の髪の束を押しのけ、顔から頭の後ろへと走り抜けた。

酷寒の高台のへりに吹く風は,生きる者すべてを拒んだ。少女はじっと、厳寒の空気が支配するその場所でじっと自らを排除しようとする冷たい風に、身を委ねていた。

少女は微動だにせず,その瞳さえ虚空に投げ出され,像を結ばない場所を凝視して眼球は数ミリも動かなかった。

ただ、瞬きもせず、地平とも空ともつかない境界線をじっと見つめているようだった。

そのありさまは、少女の身に起こった出来事の深刻さを想起させ,だれも少女に声をかけようとはしなかった。

もっとも、ここには多くの人が集い、そして、少女と同じ目をした者も決して少なくなかった。

高台は、ひとつの星を頂き、独立した島のような形をしていた。ただ、高台は虚空に浮かび,大地に根を張っていなかった。

大きな岩の塊が宙に浮くさまは、高台とともに星を見上げる人たちにとっては、うんざりするほど見飽きた光景だった。

ただ、高台のへりにこれほどの人が集うのは、はじめてだった。一部の権力者を除いて,それを知る由もない見上げる者たちは,遠くに暮らす変わり者たちを今日も幾分かの優越感をもって,見上げていた。

高台のへりに集まった人たちは、ヘリの反対側をときおり心配そうに眺めながら,いつもと変わらない光景を目にすると,うつむいて何かを考え込んでしまった。ヘリの人々は,機械のように規則正しく手足を動かし,布だけの居城を設営していた。

PROLOGUE--#-1  『僻地』へ2015-02-14 00:28:43 UpDate!
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